TOP> 地震支援>原発について(たまには真面目に)考えてみる
--ユクモ村 自宅--
かに「(パラ……パラ……)ふむ、あの大震災から今日で2週間か(新聞閉じ)」
シオン「そうですか。もう2週間も経ったのですね」
かに「もう、とも言えるし、まだ、と言えるな。吾輩の生活は時折停電するくらいでほぼ日常を取り戻しているが、被災地はまだまだ復興の兆しを見せ始めたにすぎん」
アリア「そんなことより、ななかさんは大丈夫なんですか?(心配気)」
かに「たまに連絡をもらっているが、まだ被災地に居るからな、色々不便はあるようだ」
アリア「そうですか……(ションボリ)」
かに「だが、大分元気を取り戻しているようだぞ? 定期的にこのブログも見てくれているようだしな」
アリア「(ガバッ)ななかさん、頑張って! 私たちが付いてますよッ!」
メルル「ア、アリア様、ガッツポーズははしたないですニャ!(汗)」
セバスチャン「他の皆はどーしてるかニャ~」
かに「コメントを見る限り、まぁしぃ氏もなんとか大丈夫そうだな。後は正直良く分からん。知らせが無いのが良い知らせ、と思いたいが……」
セバスチャン「……そうだニャ」
シオン「ちなみに先輩。こちらに居る身なので現状が分からないのですが、今は何が問題になっているのですか?」
かに「そうだなぁ……。被災地への救援物資、行方不明者の捜索、倒壊家屋や車の撤去、など問題が山積みだが、やはり一番の問題は
■ 原発
だろうな。これのせいで救援物資を運ぶのに二の足を踏み、半径20km圏内の捜索もままならず、撤去もできない状態だ」
アリア「……ゲンパツって?」
かに「こちら風に言うと……(考え中)……古龍を100体封じて、そこからエネルギーを取り出して生活に使うシステム、かな」
シオン「……古龍を?」
アリア「危なくないんですか?」
かに「きちんと制御しているから危なくない……はずだったんだ。ま、結局は今回の震災で制御不能になり、古龍……こちらの世界では核と言うのだが……それが暴れて、広範囲に被害を撒き散らしている訳だが」
シオン「何でまた、そんなに危ないシステムを作ったんです?」
かに「我々の生活を支えるために必須となるエネルギー、電気を効率よく作り出すためだよ。吾輩が住まう地には同じようなシステムが幾つもあり、そこで作られた大量の電気で、吾輩達は生活しているのだ」
シオン「危険と隣り合わせの生活、ですか……」
アリア「それってどうなんでしょう? もし私がかにさんの立場だったら、ちょっと怖いです」
かに「うーん。吾輩も、他の皆も、怖いとは感じていなかったな。正確には、怖いものがあることは知っていても、それが暴れだすことは無い、と無条件に信じていたんだ」
セバスチャン「大自然の猛威の前には、ニャにが起こるか分からんもんだニャ」
かに「ああ。それは今、世界中の人間が実感させられてるよ。思えば、人間が使うには過ぎたものだったのかもしれん」
シオン「それで、そのゲンパツはこれからどうなっていくのでしょう?」
かに「さてはて……。危険なもの、と断ぜられて無くなる方向に行くか、はたまたより安全に使う道を模索していくか。こればかりは吾輩にも分からんな」
メルル「難しい問題ですニャ」
アリア「うーん。私なら、怖いし、無くした方がいいと思うけどなぁ」
かに「ふむ。確かに、多くの人はそう考えているだろう。しかし忘れてはならないのは、今の吾輩達の生活を支える一翼は、間違いなく原発だと言うことだ。これが無くては今の生活は成り立たない。原発を無くすことは、こっちの世界でいきなり薪が半分無くなるようなもんだ」
アリア「そ、それは困ります! ご飯も作れなくなっちゃうし、お風呂も沸かせなくなります!」
シオン「つまりは原発を無くすということは、そういうリスクを背負うということなのですね」
かに「そういうことだ」
アリア「むう……。難しいですね(悩)」
かに「そう、難しい問題なんだよ。現在進行形で問題となっている福島原発とて、今でこそ被害を撒き散らしているが、問題が起こる前は、吾輩たちの生活を支えてくれていた、ありがたくも重要な施設だったのだから。その功績を無視し、無くして良いものと断ずるのは早計だと思わんか?」
アリア「むむむむ……(悩)」
シオン「これは、一朝一夕では結論が出そうに無いですね」
かに「おう。我々人類に突き付けられた、非常に重要な問題だ。今は混乱の最中だが、これが収束してくれば、間違いなくこの問題が各所で議論されることだろう」
セバスチャン「ちなみに、旦那さん個人はどう思ってるのかニャ?」
かに「吾輩か? 吾輩としては、
■ 原発に代わる、安全性の高い新システムの構築に全力を注ぐ
ことが必要だと思っているよ。無論、十年単位の時間が掛かるだろうから、その間は
■ 既存の原発の安全性を向上させる
■ 今ある代替システム(火力、水力、地熱など)を充実化
に努めるべきだろうな。無論、今現在被害に直面している人々の救済が最優先だが」
シオン「つまり、原発をすべて無くすことは反対、ということですね」
かに「反対、というより、現実的に無理と思ってる。それ程までに、我々は原発が作る電気に依存している訳だし」
アリア「むむむむむ……うーん……(バタッ)」
シオン「アリア!?」
メルル「アリア様!?」
アリア「頭……イターイ……(プシュー)」
かに「……考えすぎだな。知恵熱というヤツだ」
セバスチャン「無理もニャいニャー。ワシだって頭が大混乱中だニャ」
かに「アリア嬢よ、一人で考えてもラチがあかんぞ? 読者の皆も、周りの人、例えば家族などと、そういう話をしてみるといい。自分とは異なる考えに触れることは、こういう問題においては非常に有用なことだからな」
他全員『……(ジー)』
かに「……どうした?」
セバスチャン「……オチはどこだニャ?」
かに「……あ?」
シオン「その前に、ボケはどこです?」
かに「ボケもオチもあるか! 吾輩のブログはボケとオチが無きゃならんっちゅーのか!?(憤慨)」
セバスチャン「大多数の読者はそう思ってるはずだニャ(キッパリ)」
かに「薄々そうだと思ってたよ! ええいチキショウ、さっさとタイムアタックに行くぞ! 次はガンキンに挑戦だ!」
メルル「行ってらっしゃいませですニャ~」
アリア「……意外と、かにさんも難しいこと考えてるんですねー(ボソ)」
シオン「……ええ、意外なことに(ボソ)」
かに「聞こえてるぞコンチクショウッ!(泣)」